阿蘇地域では春が近づいてくると、草千里のほか、米塚一帯、北外輪山周辺などをふくめ、おおよそ一ヶ月をかけて野焼きがおこなわれます。
阿蘇の美しい草原は自然に育っているものではなく、何百年のあいだ人々の手によって生み出されています。
美しい草原を維持する作業の一つに野焼きがあり、ダニなど人畜に有害な虫を駆除するとともに、木が生い茂るのを防止。野焼きがすんだ後、しばらくすると阿蘇一帯は鮮やかで柔らかい草に覆われます。こうやって生み出される草が牛馬の餌となり放牧家畜を育てています。
春の息吹を感じさせる野焼きの光景はダイナミックですが、大きな火をあつかう行事であるため危険もともないます。そのため、実施期間中の野焼き地域では、時間帯全面通行止めや立ち入り禁止区域が設定されます。
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