御前迎神事【阿蘇神社・祭事】

火振り神事は、阿蘇神社十二神の「三の宮・国龍神(くにたつのかみ)」の結婚式で、そのことを『御前迎(ごぜむか)え』と言っています。

三の宮は農耕の神様。妻を迎えることで農作物がよく育つと言い伝えがあります。この御前迎神事は、3月の2回目の申の日に行われます。

結婚式の神事は、朝から神職(しんしょく)と若者2人が、一の宮町から約12キロ離れた〔阿蘇市赤水字宮山(みややま)の吉松宮〕へ「姫神(ひめがみ)様」を迎えに行くところから始まります。

お連れする姫神さまのご神体を入れた御輿は、若者2人が担いで阿蘇神社に向かいます。

阿蘇神社へむかう途中、身を清め化粧直しをするため塩井川の堰(せき)に立ち寄りますが、現在は川が枯れてしまっているため「小代家(しょうだいけ)」という神社とゆかりのある家に立ち寄り、化粧直しと少しの食事をとったあと阿蘇神社へ向かいます。

夕日がしずみ辺りが暗くなってくると、阿蘇神社の参道を照らす茅(かや)を束ねた松明(たいまつ)が1500本ほど用意されます。そして、姫神さまのお神輿が阿蘇神社の参道に入ると、火振り神事の開始を知らせる爆竹に着火され、姫神さまを待ち構えていた氏子(うじこ)が一斉に松明に火をつけて振り、姫君さまのお御輿をお迎えします。

火振り神事で松明を振るのは、姫神様の足元を明るく照らして阿蘇神社にご案内するためです。

そして神社の神殿に迎えられた姫神様と国龍神様の婚儀が行なわれ、その間も火振り神事は続けられます。

イベント情報

日時
毎年3月中旬〔祭事の開催日
場所
阿蘇神社〔熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083−1〕
駐車場
専用駐車場・普通車50台程度
問合せ
阿蘇神社社務所(電話)0967-22-0064

3月の祭事

  • 月次祭(1日)
  • 踏歌節会
  • 卯の祭
  • 田作祭
  • 横むしろ神事
  • 御前迎え、火振り神事
  • 祭りあげ

主な一年の祭事

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