地震倒壊の社を解体中[塩井社水源・南阿蘇村]

枯渇した塩井社水源その後《6月10日現在》

塩井社水源(しおいしゃすいげん)の湧水が枯れてしまったのは「平成28年(2016年)熊本地震」の16日未明に発生しの本震以降です。

阿蘇方面にも地震の原因となった断層が伸びていたため、強い衝撃によって地下水脈になんらかの変動が起きました。地震によって水源や温泉に影響がでるのは珍しくありません。

このたびの大規模地震では、水前寺公園の湧水量が激減したり、阿蘇方面の温泉が止まった例があります。ただ、これらの二つは元に戻りつつあるようです(温泉はボーリング採掘し直した例もある。)

このように、いったん地震で止まってしまった湧水や温泉が再び湧くことがあるため、気になる塩井社水源をあらためて訪れることにしました。

塩井社水源の現状

地震で斜面崩落した夜峰山[南阿蘇村]
快晴の南阿蘇。塩井社水源は「平成の名水百選」のなかで南阿蘇村湧水群の最西端にある水源。近くには逸話の残る「夜峰山」が見えるが、地震の影響で斜面崩壊箇所は多数確認できます。

湧水の枯れた水源公園[塩井社水源・南阿蘇村]
手前の水源公園に到着。以前は流れ出た湧水によって廻っていた水車が回転を止めている。この時点で多くの湧き水が出ていない事が分かります。しかし、少しずつ出ているのであれば、途中で地面へ浸透してここまでは到達できません。水車の前にある水は先日降った雨水です。
湧水が枯れた水路[塩井社水源・南阿蘇村]
いつもならば、ネオンカラーのリビングストンデージーの下辺を沿うように湧き水が流れていたのですが、いまは水位の跡だけが残っています。
干上がった水路むこう夜峰山[塩井社水源・南阿蘇村]
湧き水が流れていた水路を上流へと進みますが、水路の底は完全に現れた状態。山肌が崩れた夜峰山とあわせた光景は、震災の爪痕をハッキリと見せつけられている。
崩れた塩井神社の鳥居[塩井社水源・南阿蘇村]
水路脇の遊歩道をすすむとバラバラに崩れた鳥居が残る。まだ日常生活の復旧で手がまわらないから仕方ない。神社そばの農耕地では耕作へむけての作業がおこなわれています。
地震倒壊の社を解体中[塩井社水源・南阿蘇村]
農作業中の横を通り過ぎながら塩井神社の境内に入ります。目に入ってくるのは倒壊した社。以前来たときは崩れたままでしたが、今回は解体作業中で瓦や木材が纏められています。
地震で枯渇したままの水源[塩井社水源・南阿蘇村]
さて、気になるのは枯れてしまった水源ですが、状態は変わることなく枯渇しています。湧水池の底に少しでも湧き水の痕跡があるか細かく確認しましたが見つけられませんでした。
干上がった湧水水路[塩井社水源・南阿蘇村]
あふれた湧き水が通る湧水水路にも降りてみましたが、底は砂利道のように乾いていました。

このように、塩井社水源は枯れたままでした。
しかし、こちらに訪れる前の6月上旬。阿蘇市の狩尾地区では、地震の影響で用水路や給水ポンプが壊れてしまい、今年の田植えを諦めていた。ところが、枯れていた地元の神社境内の湧き水が復活し、一部で田植えができるようになった情報もあります。

このように、また何かのきっかけで湧き水が戻ってくるのに期待しましょう。

水源情報

塩井社水源 [南阿蘇村]