あの激しかった本震から日がすぎて、とうとうゴールデンウィーク初日です。
南阿蘇はサイクリングでもよく訪れるため、地震後の走行ルートの路面状態や、給水に利用している湧水群が気になりました。すでに「”塩井社水源“の湧き水が止まった」という悲しい情報が伝わっていたので、なおさら気になるところです。
この度の地震では、阿蘇カルデラの西側方面が断層部分にかかっているため非常に被害が大きい。阿蘇大橋の崩落に、地滑りや損壊によって主要道路の通行止めが多く、アクセスに利用できる道が限られています。
〈更新:2016年12月24日現在〉熊本市内と南阿蘇をむすぶ最短コース『俵山トンネルルート』が開通しました。
熊本市内から南阿蘇へ迂回してアクセスするルートは、阿蘇外輪山の“地蔵峠”を越える『グリーンロード南阿蘇』を通過してくるのがベストな迂回ルートです。
私はグリーンロードから南阿蘇へ入り『あそ望の郷くぎの』を拠点に、東西の湧水地を自転車で巡ります。
《汲み場などが整備された南阿蘇村の湧水池情報は〔南阿蘇・湧水ガイド〕をご覧ください。》
塩井社水源
「塩井社水源(しおいしゃすいげん)」は汲み場を備えた公共の湧水池としては、南阿蘇の最西端にあります。
神社の森から湧き出す水は、毎分5トン、日量7200トンと十分な湧水量で、水源からの水は灌漑(かんがい)用水・飲料水として周辺の約15戸に利用されています。
地震前に撮影した湧水池は、鮮やかなエメラルドブルーで神秘的。
実際に塩井社水源へ訪れてみると、用水路を小川のように流れる湧き水を見ることはできませんでした。
そして、気になった湧水地では、少しの湧き水が出ることもなく完全に枯渇しています。ここまで様変わりしてしまったのに驚きを隠せません。
干上がった湧水池と、倒壊した神社が合わさってなんとも痛々しい。
また、用水路に沿ってあった鳥居も支柱部分から折れて分解してしまいました。湧き水を農業用水として利用できなくなったことで、周囲の農家も今後どのように対策したら良いのか頭を痛めています。
2016年6月に、確認のため「塩井社水源」を訪れました。以下の記事にようすをアップしました。
川地後水源
「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」から100メートルほど離れた村道脇にある水源。観光用というより、おもに地元の生活用水として利用されています。
全体的にみても損壊している部分はなく、いつも通り…と思っていたら、画像左上の石垣が崩れて手前に浮いてます。
また、涌き出し周辺の石垣の一部(画像右側の石垣)も崩れています。とりあえず、洗い場の部分や休息所などに大きな危険はなく、規模的には小さい被害状況です。
寺坂水源
「寺坂水源」は、「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」から100メートルほど高森方面へすすんだ小さな鉄橋の下にある珍しい湧水池。
こちらの水源では、湧き水をある程度溜めておく部分に亀裂が入り、
また奥の土手の石垣が崩れていましたが、普通に水を汲む分には特に問題はありません。
しかし、農作物の洗い場に利用していた小屋が全壊。周辺農家の方々の作業ができない状態です。
湧沢津水源
「湧沢津水源」は、子供たちが水遊びできるように付近に水路と東屋を整備した水源。
こちらの水源地は、まったく被害がなく、いつもの通り湧き水が出ていました。撮影中、汲みに訪れる方々もいらっしゃいました。
池の川水源
中松小学校と道を隔てた場所にあります。水源の横にある「岩下水神社」は阿蘇七十五社のひとつ。
幸いなことに水源と神社ともに被害を受けた箇所はなく、併設されている駐車場も問題ありませんでした。
新緑に囲まれた湧水池、訪れた日も十分な湧水量でした。
小池水源
南阿蘇鉄道が脇を通る場所〔熊本県阿蘇郡南阿蘇村吉田1102〕にあります。水源は公園化され駐車場に東屋も設備。遊水池は広く子供たちの水遊びの場にもなっています。
小池水源は、湧水ポイントの後ろが土手であるため、土砂崩れの心配をしていましたが、全体的に普段と変わった様子もなく安心しました。
吉田城御献上汲場
昔、南阿蘇吉田を統治していた「吉田城」で利用されていた水源。私の気に入っている水源池で、よくサイクリングの補給でお世話になっています。
シッカリと整備された汲み場は…と思ったら、画像左下の汲み場ブロックにひび割れ〔※画像クリックで拡大〕があります。熊本地震以前からあったのか不明です。しかし、その他の箇所で損傷は確認できませんでした。
湧水量も変化がないようで、いつも通り空気を含んだ美しい水が湧き出ていました。
明神池名水公園
神社と公園に施設がそろった大きな水源公園です。子宝に恵まれる水と言い伝えのある水源。
湧水ポイント横の池では、たくさんの鯉が眺められます。
幸いなことに被害箇所は見当たりませんでした。ただ、湧水口に生えていた水草がサッパリ無くなっています。
水草が伸びていた頃の画像がこちら。湧水量の変化もないようなので、特に問題はないようです。
白川水源
こちらは観光マップで紹介されるほど有名で神秘的な水源。
いつも観光客が途切れることがないポイントですが、熊本地震の後は人影もサッパリ。
心配された豊富な湧水量と美しい湧き水は、強かった本震の後も変わらず湧き出ており安心しました。
水源そばの「白川吉見神社」は、灯籠が倒れただけで他に損傷箇所はなし。お土産さんやカフェも営業中なので観光目的は果たせるようです。
竹崎水源
こちらの水源もサイクリング補給によく利用しています。写真では分かりにくいのですが、画像右下あたりの川底と土手の開口部から湧き水が出ています。
湧水口の周りが崩れることなく(以前の水害で少し崩れた)綺麗な湧き水を出しています。お気に入りの湧き水ポイントだけに嬉しいです。
まとめ
さて、以上のように南阿蘇湧水池をほぼ廻ってみました。「塩井社水源」が完全に枯れてしまって非常に残念なのですが、他の湧水地に危機的な問題がなくてとりあえず安心しました。
まだ、今後の強い余震によって状況が変化する可能性もあるのですが、これ以上悪化しないことを祈りながら、湧水群の状況確認サイクリングを終了します。
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