【復旧開通】俵山トンネルルート迂回路《写真でわかる》

【俵山トンネルルート復旧情報】〈更新:2019年8月1日現在〉
2016年 熊本地震に被災した俵山トンネルルートの復旧箇所は『俵山大橋』と『大切畑大橋』の2箇所。このたび国土交通省熊本復興事務所は、残る復旧工事2箇所の開通日を発表。

架け替え工事を進めていた、熊本県道熊本高森線・俵山トンネルルート(西原村小森-南阿蘇村河陰)の俵山大橋が、2019年8月3日午前9時に復旧開通。また、同ルートで唯一復旧が残っている大切畑大橋は2019年9月14日に復旧開通します。

俵山ルート復旧・開通日

俵山大橋
2019年8月3日午前9時
大切畑大橋
2019年9月14日:一般交通開放 15時から(13時から開通式が開催)

2016年12月24日の午前11時頃、南阿蘇地区の方々に早めのクリスマスプレゼントが贈られました。この日は、阿蘇住民が「年内に復旧するのか?」と待ちわびていた『俵山トンネルルート』復旧開通の日です。
熊本地震で寸断した国道57号線とJR豊肥線と阿蘇大橋
4月16日の熊本地震(本震)によって【県道28号線・俵山トンネルルート】と【国道57号線(JR豊肥線)】それに【国道325号線・阿蘇大橋】が崩れた瞬間、南阿蘇は生命線だった交通インフラのほとんど失った。そのため、南阿蘇は震災被害の他にも甚大な経済的損失を受けつづけている。

このたびの全面通行止めの解除によって、経済損失の減少と流通ロス・観光収入の改善のほか、長い迂回路を行き来していた通勤者・学生には大変嬉しいクリスマスプレゼントになるでしょう。

アクセスできる観光地

俵山トンネルルートでは、南阿蘇周辺の観光地・施設へアクセスできます。『阿蘇ファームランド』『阿蘇猿まわし劇場』への最短道筋は、俵山の麓(阿蘇村河陽)のローカル道を進むことになりますが、おおよそカーナビの指示通りにたどり着けると思います。
また、草千里ヶ浜・阿蘇山上へアクセスルートでもある阿蘇パノラマライン(阿蘇北登山道・阿蘇南登山道)は、地震による道路路面と山腹斜面の崩壊により全面通行止め(復旧時期未定)です。阿蘇山上へは〔阿蘇パノラマライン(阿蘇東登山道)〕を経由してアクセスしてください。

南阿蘇・高森

草千里・阿蘇山上

阿蘇パノラマライン 2018年4月下旬に全面復旧


西原村の迂回路

俵山トンネルルート迂回路【県道28号線】
地震による俵山バイパスルートの被害は、南阿蘇側は少ないため阿蘇側からアクセスで迷うことはないでしょう。しかし、西原村側の被害は大きく、通過出来るルートは旧道をふくめた暫定的な迂回路となり、従来の道のりで通過することはできません。

ですので、この迂回路ガイドは西原村側(熊本市内方面)からアクセスするケースで解説していきます。

高速IC・熊本空港方面から

熊本空港周辺道路地図
はじめて俵山トンネルルート【熊本高森線・県道28号線】へアクセスするなら、まず熊本空港をめざして、それから付近を通る【県道206号線】を経由して行くのがカーナビ無しでも分かりやすいでしょう。
熊本益城ICから南阿蘇・高森へのルート
高速道路から降りたばあいは「熊本インターチェンジ」なら【県道103号線】経由。「益城インターチェンジ」なら【県道36号線】経由で空港へ向かえます。
熊本空港から俵山トンネル【県道206号線】
空港からレンタカーで向かうなら、空港入口前の[益城町小谷・交差点]横切る【県道36号線】へ左折して、すぐ次の交差点を左折すれば【県道206号線】を走行できるので非常にアクセスしやすいです。

県道28号線へ

復興市場 萌の里(臨時店舗)
熊本空港の南付近の交差点から【県道206号線】を東へ向かって約3.6キロメートル進むと農耕地の一画に『復興市場 萌の里』
セブンイレブン西原店の交差点[俵山トンネル迂回路]
そこから約800メートル東へすすむと『セブンイレブン 阿蘇西原店』と『お弁当のヒライ 西原店』がある交差点へ到達。
県道206号線から県道28号線[俵山トンネル迂回路]
この交差点を直進すると【県道28号線・俵山バイパス】になります。

迂回路の起点

高速道路・熊本空港から俵山トンネル迂回路へ
【県道28号線】になった交差点から約1.3キロメートル進むと道路案内標識が見えてきます。
阿蘇郡西原村小森・交差点[俵山トンネル迂回路]
ここの交差点[阿蘇郡西原村小森]を直進する道は『大切畑(おおきりはた)大橋』前で通行止めのため、ここは右折して『山都』の方向へ進んで迂回路にアクセスします。
大津町から俵山トンネル迂回路へ
大津町から【県道225号線】を走ってきたばあいは交差点を直進して迂回路接続道へすすみます。こちらの交差点の右方向が熊本空港から伸びている【県道206号線】。
西原村から俵山トンネル迂回路へ
さきほどの名無し交差点から約1.1キロメートル走行すると、分かれ道が見えてきます。右方向へ進むと『グリーンロード・吉無田高原・山都』方面へ。迂回路は左方向です。
風の里キャンプ場入口付近[俵山トンネル迂回路]
左方向へ約700メートル進むと『風の里キャンプ場入口[ 熊本県阿蘇郡西原村宮山1724]』三叉路にたどり着きます。ここを左方向にすすめば迂回路ルートになります。

俵山トンネル迂回路ルート

大切畑大橋を迂回するルートは新設道が多く、ほとんどの区画で道路は拡幅。
大切畑ダム周辺の新道[俵山トンネル迂回路]
迂回路は対向2車線。路側帯は狭いが脇の歩道は十分な広さがあります。
大切畑大橋迂回路の新道[阿蘇郡西原村]
この辺りの迂回路は、森林を切り開いたり田畑を埋め立てた急ごしらえの道路ですが、非常にスムーズでシッカリとした道となっています。
大切畑大橋迂回路[県道28号線・俵山トンネルルート]
大橋とダムを迂回して再び【県道28号線】へもどるカーブを右に曲がる。カーブ半径は小さく、ほぼ90度に曲がるため十分な減速が必要。

桑鶴大橋付近

地震の影響で移転営業〈2017年3月15日から全館通常営業〉している『俵山交流館 萌の里』前を通過して『桑鶴大橋(通称:エックス橋)』に近付く。
桑鶴大橋付近・県道28号線[俵山トンネル迂回路]
こちらの橋も地震の影響で迂回しなければならないため、旧道を拡幅した道路を走る。
エックス橋の拡幅旧道[俵山トンネル迂回路]
橋の迂回路は急なS字カーブだから速度を十分に落とさないと危険。とくに冬季の路面凍結時は細心の注意が必要です。

俵山旧道ルート

俵山トンネルルートは、熊本地震によって全ての橋が使用できません。そのため残り三基(扇の坂橋、すすきの原橋、俵山大橋)の橋を迂回するために『俵山峠越えルート』の一部を拡幅整備して利用しています。
俵山峠越えルートへ[俵山トンネル迂回路]
道路が道なりに違和感なくつながっていますが、じつは左側にあるスチール外壁のあいだの向こうには、従来の俵山トンネルルートが伸びている。
俵山峠越えルート拡幅道路[俵山トンネル迂回路]
以前の峠越えルートで車両離合するばあい、十分に減速しなければならない狭い道幅でしたが、現在では拡幅工事によって対向二車線化されています。
俵山峠越えルート一部区間[俵山トンネル迂回路]
道幅が広くなった峠越えルートは、地形に沿ってカーブを繰り返しながら風力発電の付近まで上がって行く。
俵山峠越えルートと風力発電群
場所によっては壮大な風力発電機群が視界に入ってきますが、脇見しすぎは事故の元です。迂回路は、左から2基目の風力発電塔の近くまで標高を上げることになります。

トンネル付近の急勾配・急カーブ

俵山峠越えルート一部区間・急勾配手前
2基目の風力発電塔の付近まで到達すると、そこから俵山トンネル入口へつなげるために道路勾配14%に達する坂道を急降下することになります。この勾配、道路凍結時はどうなるのか気になる区間です。

ちなみに、画像の右に見えるゲートの先が俵山峠越えルート。
俵山峠越えルート・全面通行止め
地震後の道路復旧まで手がまわっていないので現在は通行止め。復旧予定は未定です。よって『俵山峠展望所』へ行くことはできません。『俵山峠越えルート』復旧開通しました。『俵山展望所』より南阿蘇を一望できます。
俵山トンネル西原村入口の急カーブ[俵山トンネル迂回路]
俵山トンネル西原村側の入口。かなりタイトなヘアピンカーブとなっているため十分な減速が必要です。

俵山トンネルの入口(坑口)までクリアすれば、南阿蘇までスムーズに通行できます。しかし、天候やイベントによって渋滞頻度も多くなることがあるでしょう。時間に余裕を持って運転してください。


俵山トンネルルート・ライブカメラ

俵山トンネル入口(西原村側)付近は平地より標高が高いため、冬は気象状況によって路面の積雪・凍結の可能性が十分あります。そのため、遠方でも路面状況や渋滞の情報を把握できるようにライブカメラが設置されています。業務・観光の行動計画に活用してください。

南阿蘇・俵山トンネル【ライブカメラ】


萌の里は、ONE PIECE 麦わら一味の『ナミ像』がある場所です。

ナミ像 ワンピース熊本[俵山交流館 萌の里:西原村]