〈2017年〉草千里ヶ浜の観光状況

〈更新:2017年10月26日現在〉
熊本地震で草千里展望所周辺の道路(阿蘇パノラマライン)が数百メートルに渡って崩壊崩落。これによって、応急復旧した2016年9月まで阿蘇山上と草千里への観光ができなくなりました。こちらでは、復旧していく草千里ヶ浜と周辺観光地のようすをお伝えしています。

熊本地震後から初のゴールデンウィークを迎えた阿蘇山上・草千里。まだ、熊本地震と阿蘇火口噴火の影響によって全ての観光地と施設を楽しむことできませんが、現在の状況を把握して周遊計画のお役にたてれば幸いです。

また、阿蘇中岳火口とその周辺観光地の状況は〔〈2017年春〉阿蘇山上広場の周辺状況〕で更新しています。

アクセスルート
現在、草千里への行き方は、阿蘇パノラマライン【阿蘇吉田線・県道111号線(阿蘇市黒川〜阿蘇山上】のみ利用してアクセスできるようになっています。迂回路・アクセス情報は〔【一部復旧】阿蘇パノラマラインへの迂回路《写真でわかる》〕にて掲載しています。


草千里ヶ浜

草千里とよばれる阿蘇山上の『草千里ヶ浜』は、約3万年前の激しい噴火によってできた直径が約1000メートルある草原です。草千里の美しくも雄大な草原の中央には、溶岩ドームによって形成された小さい火口のなごりでもある『駒立山』と言われる丘のような小山があります。

撮影:2017年2月8日現在

草千里の野焼きは、2016年に実施されたのが約50年と半世紀ぶり。その光景を現地へ行って撮影してきました。

2017年 阿蘇草千里 野焼き[現地画像]

撮影:2017年4月28日現在

2017年春の草千里[草千里ヶ浜・阿蘇山]
阿蘇山上では有名な景勝地である『草千里ヶ浜』。近年発生した口蹄疫(こうていえき)によって放牧が行なわれておらず広い平原を散策満喫し放題です。

目の前にある烏帽子岳は、地震の影響で斜面が崩落。しばらくは登山禁止でしたが、最近安全が確認され写真左側の尾根から登山可能になりました。登山経路は〔【阿蘇五岳】杵島岳、烏帽子岳の登山許可情報〕を参照されてください。

それと、地震後しばらく休業していた『阿蘇草千里乗馬クラブ』の営業が再開されました。しばらくの期間は、5分程度の引き馬で牧草地を乗馬できるそうです。

地震で斜面崩壊した烏帽子岳[草千里ヶ浜・阿蘇山]草千里の西側と烏帽子岳[草千里ヶ浜・阿蘇山]崩落した山頂付近[杵島岳・阿蘇五岳]営業再開した阿蘇草千里乗馬クラブ[草千里ヶ浜・阿蘇山]

撮影:2017年5月28日現在

撮影:2017年5月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]
ゴールデンウィークが過ぎ去り少しおだやかな草千里ヶ浜。春の野焼きのおかげで、鮮やかで柔らかい草原が広がっています。登山許可がおりた烏帽子岳も緑の山肌が増えてきましたが、熊本地震で崩れ落ちた斜面は、あいかわらず土色の山肌が露出したままです。

今の季節、ちょうどミヤマキリシマが満開へむけて咲き揃ってきています。草千里を囲む烏帽子岳周辺のあちこちにもピンク色のアクセントが多数。

草千里の草原の引き馬乗馬も営業中です。
撮影:2017年5月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年5月28日現在[ミヤマキリシマと草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年5月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年5月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]

撮影:2017年7月28日現在

撮影:2017年7月28日現在[烏帽子岳・草千里ヶ浜・阿蘇山]
梅雨明した前後から夏日をむかえる熊本阿蘇地方。標高が高くても阿蘇市平野部では天候が良いと30度は超える暑さになります。しかし、阿蘇山上はさらに標高が高くなるため30度を下まわり高原の爽やかさです。ただし、天候が良いと紫外線が強いため日焼け対策は必要でしょう。
訪れた日は晴れの夏日でしたが、草千里周辺にはときおり雲がさしかかる多様な空模様。しかし紫外線は強い。

適度に雨が降っているおかげで、草千里の元火口には雨水がたまって池ができあがり、水面には烏帽子岳が映りこむ。

草千里ヶ浜の中央には火口の名残として丘のような『駒立山』があります。草千里駐車場から数百メートルも歩けば頂上へ到達できますが、小高い草千里中央から眺めるパノラマの景色は、観光情報では体験できないものがあるでしょう。
今なら熊本地震で崩れ落ちた『烏帽子岳』崩落斜面がハッキリとわかる。その麓を観光引き馬(運営:阿蘇草千里乗馬クラブ)が通り過ぎていきます。

草千里の東尾根(阿蘇火口方向)に登れば、阿蘇中岳火口の全体と阿蘇山上広場(ロープウェーと駐車場など)が右隅に見えます。この日は通過する雲がかかってハッキリ見えません。ちなみに草千里の東尾根は、烏帽子岳の登山ルートにもなっています。
撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[駒立山・草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年7月28日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]

撮影:2017年10月26日現在

撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]
平野部より標高が高い阿蘇山上では、朝晩はすっかり冷え込んできて一足早い秋をむかえています。
春夏と鮮やかな草原におおわれていた草千里ヶ浜は、緑色から山吹色へうつりかわっており、金色のススキが風にゆられるシーンを多く見かけるようになりました。草千里から見える烏帽子岳の斜面には、まだ緑が残っていますが少しずつ色あせるように落ち着いた色合いになっています。

草千里の中央には、らくだの背のように盛り上がっている『駒立山』があり、こちらの草原もずいぶんと秋色になっています。駐車場から近い場所ですが、今から寒くなる季節ですから、草千里へ向かうなら身体が冷えない服装で散策しましょう。この日は、観光引き馬も勢揃いしたかのように乗り場に並んでおり、ときおり観光客を乗せた馬が秋色の草原へ歩いていきます。

地震の被害で施設を修復していた『阿蘇火山博物館』が先日修理修復が完了して全館通常営業になりました。建物外回りのリペイントもほどこされ見違えるようになりました。阿蘇火口観察カメラは来年度中に修復されるそうです。草千里駐車場の観光店舗は『ニュー草千里』と『草千里グリーンパーク』が営業しています。
撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]撮影:2017年10月26日現在[草千里ヶ浜・阿蘇山]


〈2017年〉草千里展望所・周辺施設の観光状況

2018年 阿蘇 草千里 野焼き【日時情報】

観光の注意・利用情報

仮復旧した阿蘇パノラマラインは応急復旧工事による暫定的な開通になっています。そのため、しばらくは天候や状況の変化に対応するために、いくつかの注意事項があります。

道路時間規制

阿蘇パノラマライン時間通行規制 地図[草千里・阿蘇山上]
『阿蘇パノラマライン』の時間帯通行規制は〈2016年10月4日〉に『阿蘇南登山道(吉田線)』の復旧開通にともない解除されました。
阿蘇山上へアクセスできる【阿蘇パノラマライン・阿蘇東登山道 坊中線(県道111号線)】では、登山道路の時間通行規制を実施中。夜間は登山道をゲートで封鎖するため阿蘇山上へ行くことはできません。

通行可能時間帯
冬期とそれ以外の季節では、通行できる時間が若干変更されます。

  • 3月17日(金)まで〈7:30~18:00〉
  • 3月18日(土)から〈7:00~19:00〉

阿蘇パノラマライン吉田線 復旧開通〈17年10月〉

注意事項

  • 当面の間は、一部片側交互通行となります。
  • 草千里、山上広場駐車場は通常通り利用できます(※草千里展望所付近は駐車不可)
  • 雨量が通行止めの規制基準値(連続雨量140mm)に達した場合には、安全確保のため面々通行止めとなります。
  • 夜間は全面通行止めになるため登山道のゲート施錠を行います。遅くともゲートが閉まる30分前には下山をはじめて下さい。
  • 火口周辺レベルは引き下げられていないため(現在レベル1)ですが、火口周辺の施設・避難壕や火山ガス検知器などの修復ができていないため、阿蘇中岳の火口周辺1km圏内は、立ち入り規制が続いています。

阿蘇 草千里[店舗 駐車場]観光ガイド